「志」は「死」を越して堅固と為す
私には、人生で「コンサルティング」を仕事にしようと堅く決意した瞬間があります。
それは、私に仕事の基礎を叩き込んでくれた「父の突然の死」でした。
私の父は、税理士として地元の中小企業の社長に、税の相談や経営全般のアドバイスをしていました。私はもの心がついた時から、自宅で仕事をする父の背中を見て育ちました。
暗い顔のお客さんが家に来て、3時間後には笑顔になって帰っていく。父に「ありがとうございます。」と感謝の意を述べながら。
毎日朝から晩までお客さんが自宅に来て、父が真剣かつ親身に話をする姿は、私にとって憧れでした。小さな女の子がケーキ屋さんに憧れるように、気がつけば私は父に憧れを抱いていたのです。
「私も早くお父さんのようになりたい!どうすれば、お父さんみたいになれるの?」幼かった私は、父によくそう聞いていました。
優しい父は、私の頭をなでながら、
「働くことは、お客様に喜んでもらうことだよ。友見ができることで、お客さんに喜んでもらえることを探しなさい」と答えてくれたものです。
それから、十数年後。
私が22才で就職したのは、アパレルメーカーの営業でした。父に仕事の相談をしに来た、たくさんの企業の話を聞いて、企業は「売上」で成り立ち、「売上」を作るのは営業だと考えていました。
そこで、まずは大好きなファッション業界で営業力を磨いてみようと思ったのです。憧れの父を追いかけて、やっと社会人として一歩踏み出せた瞬間でした。
「やっと、父を追いかけられる」
そう思って、働き始めた矢先のこと。
父が肺炎で倒れたのです。
そして、約2ヶ月後、そのまま父は急逝しました。
「やっと、スタートラインに立てたのに。」
「まだまだたくさん相談もしたかったのに。」
「これから成長する私を見て欲しかったのに。」
あふれる父への想いは、あふれる涙に変わりました。
そして、やがて「父への涙」は、「父への決意」へと形を変えました。
父の墓標の前で、私は誓ったのです。
「私も将来、必ず父のようなコンサルタントになってみせる」と。
父が他界して十数年を経た今、私は、最も得意分野である「営業」のコンサルティングを行っています。
私は、コンサルタントや研修講師の使命とは「貢献」だと考えています。
「貢献」とは、お客様に、絶対に「成果」を出して頂くこと。
私自身だけでなく、営業心理研究所のミッションも同じです。
営業心理研究所のコンサルタント全員が、あなたに約束します。
私達の人生をかけて、必ずあなたのお役に立つことを。
有村友見